◆概要 ◆バムでの防災セミナー


バムでの防災セミナー

SNS国際防災支援センター(以下、SNS)は、イランイスラム共和国ケルマン州政府と共同で、同州内における防災文化構築のための支援活動を2006年11月〜2008年12月までの予定で実施しています。

その支援活動の1つに、子供たちへの防災教育があります。地域の将来を担う子供たちに、少しでも防災への意識を持ってもらい、さらに、その中から1人でも多くの子供たちが、将来の地域防災での重要な役割を担ってくれるようになってほしいとの思いから、行っています。

子供たちへの防災教育活動には、大きく分けて3つあります。それらは、

@ 耐震補強工事現場での防災セミナー

A 防災教育ビデオ製作

B 防災教育用教材の開発

です。その中から、今回は、「耐震補強工事現場での防災セミナー」について紹介します。

耐震補強工事の進むバム市内の学校で、2007年6月21日、イランのNGOであるAPCL(働く子供を守る会)と共同で、被災者の子供21名、および引率した女性3名の合計24名を集めて、防災セミナーを開催しました。

APCLは、震災直後からバム市内で、神戸にある特定非営利活動法人CODE海外災害援助市民センターと協力し、カルチャーセンターを運営し、主に被災した子供たちのメンタルケアを行ってきました。現在も、引き続き、音楽教室開催などを中心に、被災者支援の活動を続けています。

耐震補強している学校は、イラン南東部(バム)地震で被害を受け、ところどころ地震による爪跡が残っています。たとえば、今でも壁に大きく入った亀裂や傾いてしまった壁などを見ることができます。セミナーでは、まず、これらの地震による爪跡を実際に見てもらいながら、「なぜ、地震によって、このような被害が出たのか?」や「耐震補強の意味」などを説明しました。

   

講義を担当したイラン人スタッフのヤズダン氏は、学校の先生をしていた経験があり、その経験を活かし、子供たちを楽しませ、話に自然と引き込んでしまうような活気ある講義をしていました。講義の開始直後は、少し離れて聞いていた子供たちが、自然とヤズダン氏に近づいていき、最後には、彼が取り囲まれるようになり、笑いありの楽しい講義となりました。
次に、子供たちに実際の工事を手伝ってもらうため、準備していた小さめのハンマー、スコップ、及びバケツを配りました。子供は、どこの国でも、何か物を壊すという行為が好きなようで、ハンマーの取り合いになり、それぞれの係りを決めるのが大変でした。

その後、廊下へ移動し、数人の子供たちに壁の塗装の取り壊しをしてもらいました。そして、そのときに出た瓦礫をスコップで救い、バケツに入れて、外へ運び出しました。瓦礫を外へ運び出す際は、なぜか競争のようになり、どの係りの子供も、楽しそうな笑顔を浮かべ、汗を掻き掻き、工事を手伝ってくれました。

引率者として参加した地元教育省の女性職員は、

「大変に有意義な、そして、とても楽しいセミナーでした。
子供たちにも、きっと思い出に残る物だったと思います。
教育省の同僚にも紹介しますので、ぜひ、またやってください。」

との感謝の気持ちをあらわしてくれ、教育省から感謝状を出すことを検討したいとも言ってくれました。

今後、このセミナーのように、各耐震補強工事現場に地元の子供たちを招待し、防災セミナーを行い、防災、及び耐震補強の大切さを訴えていきます。


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