SNS国際防災支援センターは、特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム(以下、JPF)から助成金を得て、2009年9月に発生したスマトラ島西部パダン沖地震の被災地である西スマトラ州パダンパリアマン県ナムリンコン郡パカンダンガン村において、住宅再建支援のため、地元建築職人を対象に地震に対してより安全な住宅を再建するための技術トレーニングを行なった。事業期間は、2010年1月30日〜4月15日の76日間であった。以下に、事業後半(2010年3月1日〜4月15日)の内容を紹介する。
本事業では、パカンダンガン村にある5つのコミュニティで、それぞれ約20名の建築職人を対象として、国際協力機構(JICA)が中心となって作成し、西スマトラ州政府の公認を得た住宅再建のための基本的要求事項(キーリクワイアメント)に従って、地震に対してより安全な住宅を再建するための技術指導を行なった。
事業後半では、前半でトレーニングを実施したリンガンリンガン以外の4つのコミュニティ(サランガガ、パサパカンダンガン、カンポンパナス、タンジョンアオル)において、それぞれ約20名の建築職人を集めて、トレーニングを実施した。
そして、各コミュニティでのトレーニングの後、セミナーを開催した。このセミナーには、ナムリンコン郡の政府や住民の代表者とともに、トレーニングに参加したすべての建築職人約100名が集い、トレーニングを通じて学んだことをお互いに共有した。また、国家災害管理局(BNPB)と協力し、トレーニングに参加したすべての職人に参加証を渡した。
トレーニングを通じて、参加した建築職人同士でキーリクワイアメントを建設現場で実施するための様々なアイデアが話し合われた。それらの話し合いによって、多くのアイデアが生み出された。また、トレーニング後のアンケート結果などによると、経験豊富な職人と若い職人両方が参加したため、若い職人は、トレーニングに参加したことにより、経験豊富な職人から多くの技術を吸収でき、その結果、同地域の職人全体の技術のレベルアップに貢献できたと思われる。
トレーニング前に行なった建築職人へのインタビューの結果とトレーニング内の話し合いによって生み出されたアイデアをまとめ、建築職人がキーリクワイアメントを建設現場で実施するためのマニュアルを作成した。このマニュアルは、合計3,000部印刷し、地元建築職人を中心に配布された。建築職人に、このマニュアルを配布したことによって、彼らがキーリクワイアメントに従って住宅を再建する際、マニュアルを参考に自らの力で地震に対してより安全な住宅を再建できることが期待できる。
開始が遅れている政府による住宅再建プログラムは、2010年6月頃から実施されると思われる。そこで、SNS国際防災支援センターは、今回の事業の経験を活かし、6月下旬頃から、JPFの助成金を得て、住宅再建支援するため住民を対象とした事業を計画している。
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